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「私たちと生きる」2024.11.20 – 12.17
Artスペースのspiral art galleryによるオープニング展では、「私たちと生きる」と題して、山本優美・芳木麻里絵・大久保如彌 の3人のアーティストをご紹介いたします。
1人目は、まるで本物かと見紛うような布の質感や皺までをやきもので表現する美術作家・山本優美。
身近な人々が着用した衣服などをモチーフに、その人との思い出や感情を粘土に刻み、焼成することで「記憶の痕跡」として永続的に留めようとしています。
2人目は、シルクスクリーンの技法を用い、インクを数百回も重ねて刷ることで立体的な表情や陰影を持つ版画を生み出す芳木麻里絵。レースなどを表現した作品を展開。美しさだけでなく、下着やカーテンなど私たちの生活に染み込んだレースの社会的文脈についても思いを巡らせます。
そして、顔を隠した作家自身が登場する大久保如彌の絵画は、裁縫という行為に染みついた「家」や「女性性」という固定観念と向き合いつつも、自己表現としての可能性について思考しています。
見て、買って、使って、暮らす。
私たちと共に生きる、衣類や服飾に対する価値観を揺さぶる作品を是非ご覧ください。
<アーティスト 山本 優美>
1983年 大阪府生まれ
2007年 金沢美術工芸大学美術学部工芸科陶磁専攻卒業
2009年 ベルギー国立ラ・カンブル美術大学セラミックコース 修士課程修了
主な個展
2024年 名前のない庭 / 新宿高島屋美術画廊、東京
2023年 往還する花花 / 彗星倶楽部(会場:hisoca)、金沢
2022年 日常は薄光りする / Gallery HAYASHI+Art Bridge、東京
2021年 記憶の手ざわり / hiinaaction Gallery、金沢
2018年 コロモガエ out grow / Gallery OUT of PLACE、東京
間(あわい)を読む / Gallery 無量、富山・砺波
2014年 存在の感触 / 株式会社ワコール本社1F エントランス(京都)
SICF グランプリアーティスト展「うつしみ」/ SPIRAL(東京)
2009年 Masami YAMAMOTO / Galerie de L‘O (Brussel)
主なグループ展・フェア
2023年 令和6年能登半島地震復興支援チャリティーco-能登と共に / Egen Gallery、東京
<アーティスト 芳木 麻里絵>
1982年生まれ。京都市在住
2006年 京都精華大学芸術学部造形学科版画専攻 卒業
2008年 京都市立芸術大学美術研究科修士課程 修了
現在、京都を拠点に作家活動を行う。
主な展覧会に、2022年「越後妻有 大地の芸術祭 2022」、2020年 個展「fond de robe-内にある装飾-」ワコールスタディホール京都ギャラリー(京都)、2019年 個展「析出する光」奈義町現代美術館(岡山)、2016年「VOCA展2016 現代美術の展望 - 新しい平面の作家たち」上野の森美術館(東京)など。
http://yoshikimarie.com/
<アーティスト 大久保 如彌>
1985年 東京都生まれ
2009年 武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業
2011年 武蔵野美術大学大学院美術専攻油絵コース修了
2017-2020年 文化庁新進芸術家海外研修制度(2年)、吉野石膏美術振興財団在外派遣研修制度(1年)を経たのち、ニューヨーク在住。現在、東京都在住