エスプリ薫るアニエス ベーの
レザーカーディガンプレッション
- 文/天野志穂
- 2022/11/11
agnes b.
レザーカーディガンプレッション
上質なレザーの魅力が光る
永遠のフレンチアイコン
今も昔も変わらず、シックでカジュアルなフレンチスタイルを提案し続けている「アニエス ベー」。パリジェンヌのおしゃれにゾッコンで、ファッション誌のスナップを夢中になって見ていた高校生の頃の私にとって、まさに憧れのブランドでした。今ほど海外の情報が簡単に手に入らない時代に、東京・青山のショップには、ここはパリ?!と思う空気が流れていて。当然、初めて買ったアイテムは、メルトン素材のカーディガンプレッションの黒。同じ思い出を持っている方も多いのではないでしょうか?大人になった今、改めておすすめするのはレザー素材のカーディガンプレッションです。
日本にフレンチブームを
巻き起こした先駆者ブランド
「アニエス ベー」がパリのレアール地区に1号店をオープンしたのは1975年のこと。アニエスが考える、トレンドとは一線を画したシンプルで着心地のいい服は、多くのパリジャンの心をつかんだことでしょう。子供服、メンズ服へとコレクションも広がり、1980年にはニューヨークに、1984年には東京に出店しました。そのとき、すでにブランドのシグネチャーとなっていたのが、カーディガンプレッション。
「私は毎日のように着ていたスウェットシャツをもっと実用的にしたいと思って、大きなハサミで切ってみたのです。何かを創り出しているなんて気がつきもせずにね!」と、1979年当時を振り返り、アニエス自身は語っています。時代を超えて愛される「アニエス ベー」の定番アイテムが誕生した瞬間です。
どんなコーディネートにも合う
ロングセラーアイテム
当時はコットンのメルトン素材(裏起毛素材)でしたが、素材を変えたり、半袖にしたり、ビスチェにしたりと、時代とともに絶えず進化し続けているのもロングセラーの所以。柔らかなラムレザーのカーディガンプレッションには、コットンとは違った上質感が漂います。シンプルを極めたコンパクトなデザインは、スカートともパンツとも相性がいいのでコーディネートしやすく、その上、ライダースジャケットほどハード過ぎないので、まさに大人の女性に似合うアウターです。寒い冬は、ハイゲージのタートルネックセーターの上にカーディガンのように着て、さらにダブルフェイスのビッグコートをさっそうと羽織れば、気分はパリジェンヌ(笑)。ボトムは今年ならワイドパンツが新鮮です。ブランドが誕生して間もなく50周年を迎えようとしている「アニエス ベー」のエスプリをたっぷりと感じられる一着、ぜひワードローブのエッセンシャルアイテムに加えてみてはいかがでしょうか。
〈アニエス ベー〉
レザーカーディガンプレッション
税込220,000円
/南館3階
※数に限りがございますので、 品切れの際はご了承ください。
ファッションエディター
天野 志穂
Shiho Amano
1973年神奈川県生まれ。上智大学卒業後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。雑誌『Vingtaine』、『ELLE Japon』のファッション担当を経て、2013年渡英。2018年に帰国した後、フリーランスとして活動。雑誌やWEB、広告などでディレクション、編集、執筆を行う。