革本来のナチュラルな
魅力が際立つgentenの
「ミネルヴァ」トートバッグ

文/天野 志穂
2020/10/27

genten

トートバッグ

“植物なめし”のレザーならではの
美しい経年変化を楽しみたい

人間も自然の一部である。現代を忙しく生きているとつい忘れてしまいがちなことですが、この原点に立ち返り、環境を大切にした暮らしを、バッグづくりを通じて発信するブランドとして誕生したのが「genten」です。今でこそ、ファッションにおいてサステナブルが声高に叫ばれる時代ですが、「genten」がデビューした1999年当時は大量生産・大量消費が全盛で、環境との共生を掲げるブランドは非常に少数派でした。“環境に配慮します”、“限りある資源を大切にします”、“長く愛着を持てるモノづくりを目指します”という創業時から掲げている3つの基本理念は、20年以上たった今も変わらぬまま。まさに、“継続は力なり”を体現しているブランドです。
今回ご紹介する2020年秋冬の新作コレクション「Minerva(ミネルヴァ)」のトートバッグは、そんな「genten」のものづくりに対するこだわりが詰まったタイムレスピースと言えるでしょう。ブランドが発足当初から大切にしてきた革、ミネルヴァボックスの美しさを存分に、そして長く楽しんでもらいたいという想いから誕生したシリーズ「ミネルヴァ」。そもそも「genten」が採用する革は、命を余さず活用するという観点から、食肉の副産物として生産されたものが中心です。ミネルヴァボックスは、ノルマンディ産の雌牛の皮を使用し、それを植物性のタンニンだけを使って、じっくり時間をかけてなめしたもの。昔ながらの製法である“植物なめし”は、時間短縮のために多く採用されている化学薬品を使ったなめしとは比べものにならないほど、ふくよかで上品な質感に仕上がります。また、使うほどに柔らかく手になじみ、美しい艶が増してくるのが特長です。
ありのままの革の個性を活かした「ミネルヴァ」のトート型手提げバッグは、シンプルで普遍的なデザインなので、ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンやテイストに合うのが魅力。長く一緒に過ごす過程で、レザーのナチュラルな風合いが徐々に自分色へと表情が変化していく様を目にするのは、とても楽しく、贅沢なものです。そして、「genten」の丁寧に作られたものを大切に使って、こわれたら修理をしてまた使う、という“ロングライフ”な考え方は、これからの常識になるはず。まずは、デイリー使いにぴったりのトートバッグで、エイジングの醍醐味を味わってみてはいかがでしょうか。

革本来のナチュラルな艶を感じる使用前のトートバッグ。

3ヵ月使用したもの。美しい経年変化を楽しめるのも「ミネルヴァ 」の魅力。

ゲンテン

ミネルヴァ 手提げバッグ

税込52,800円

/南館地下2階

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ファッションエディター

天野 志穂

Shiho Amano

1973年神奈川県生まれ。上智大学卒業後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。雑誌『Vingtaine』、『ELLE Japon』のファッション担当を経て、2013年渡英。2018年に帰国した後、フリーランスとして活動。雑誌やWEB、広告などでディレクション、編集、執筆を行う。