Vol.31 『安永元年 上野店店内見取り図』を読み解く|松坂屋史料室
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座売り ~奉公人の仕事~上野店 江戸時代年譜ざう江戸時代の商いは、店内に品物を置かず、お客様のご要望に応じた品物を蔵から取り出してきて販売する「座売り」という方式が取られていました。『安永元年 上野店店内見取り図』には、上野店の繁栄を支えた奉公人たちの活気溢れる仕事ぶりとおもてなしの様子が描かれています。上野店 江戸時代年譜明和5年 (1768) 4月 太田利兵衛より上野松坂屋を買収、江戸へ進出明和9年 (1772) 2月 目黒行人坂火事に類焼 11月 新築落成、開店売出しを行う天明3年 (1783) 9月晦日 上野町地所買求む天明6年 (1786)3月4日 江戸呉服組に加入寛政2年 (1789)3月 「奢侈禁令」出て、同業二十八軒とともに 召し出される寛政3年 (1791) 12月30日 再度類焼寛政4年 (1792) 9月15日 新築落成開店寛政6年 (1794) 3月18日 呉服五人組へ加入寛政10年 (1798) 1月4日 第十二代伊藤次郎左衞門祐躬、 江戸で尾張侯に年頭御目見え寛政12年 (1800) 2月1日 尾張江戸藩邸御召御用になる文化2年 (1805) 8月 大伝馬町に木綿問屋・亀店を開業文化3年 (1806)12月 幕府へ千五百両の御用金を調達文化10年 (1813) 2月15日 三度目の類焼 9月16日 新築落成、開店売出しを行う 文化12年 (1829) 3月21日 江戸大火に亀店類焼 筋違小屋へ手拭い二百筋、半紙三百帖を贈る天保4年 (1833) 大飢饉に百七十九両寄付天保5年 (1834) 2月7日 亀店類焼、罹災民に米銭を施す天保7年 (1836) 飢饉あり、百八十四両二朱を寄付 7月23日 上野店一丁目五番地を買収天保14年 (1843) 将軍家慶日光社参の御用品を調製 6月23日 尾張藩市ヶ谷役所勘定所の御用達になる 7月 同業十九軒とともに「吟味中手錠」のお咎め天保15年 (1844)4月10日 江戸城炎上、二百両上納弘化3年 (1846)1月15日 亀店焼失嘉永5年 (1852)5月 江戸城西丸炎上、 同業四十三軒とともに五百両上納嘉永7年 (1854)3月 上野町二丁目に番地を買収安政元年 (1854) 12月11日 上野広小路三番地を買収安政2年 (1855)7月 江戸幕府へ五百両上納 10月2日 安政の大地震に全焼 12月1日 本町の仮店舗にて営業開始 12月 幕府へ千両上納安政3年 (1856) 9月28日 本普請落成、開店大売出し引札五万五千枚配布安政5年 (1858) 11月5日 亀店類焼万延元年 (1860) 5月1日 上野町一丁目七番地を買収文久元年 (1861) 4月 窮民救済に二百二十両を贈る 6月 幕府火災、七十五両の冥加金を上納文久3年 (1863) 12月8日 細民救済に金八十五両、銭七貫九百文を贈る慶応元年 (1865) 5月13日 幕府へ六百両上納慶応4年 (1868) 5月15日 上野戦争明治元年 (1868) 12月 京都遷幸の折、呉服司御用達に加えらる茶釜と茶番お茶を出す小供お客様と笑談する番頭反物を運ぶ小供反物の採寸をする番頭勘定書を書く番頭お釣を渡す小供お見送りをする番頭と下足番
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